
投稿第182号
かぶとむしを取りにいこう!(東海自然道マラニック阪急東向日町駅〜)
2009年8月4日
AAC会員
本地敏行氏
カブトムシを取りにいこう。この単純な発想が始まりで7月26日にカブトムシ取りマラニックに行くことを計画した。マラニック
計画場所は、東海自然歩道(東向日町から箕面)上を走り、そのコース上にあるクヌギの木を見て回れば幾らかカブ
トムシをとることができるだろうと考えた。前日に99円ショップで菓子とチョコ、スポーツドリンクと梅干を購入し、当日は阪
急電鉄の始発電車(4時49分)武庫之荘発に乗り込み、十三で乗り換え、東向日町駅まで行く予定だ。始発は普通
列車のため到着は5時50分と約1時間もかかる。始発電車というのに、妙に多くの人が乗っていた。浴衣姿の女性もいく
らかいる。前夜開催された天神祭りの帰りだろうか?電車にゆられながら、うとうとと半寝状態で乗っていると東向日駅に
ついた。東向町駅前には人もおらず、駅前のバス停のベンチで着替えて走り始める。早朝は涼しく、走っていても心地よ
い。今回はいつもマラニックで使用するリュックとは違うリュックを背負って走っていたので、リュックの背負い具合がいまいち
しっくりできず、何度もリュックの中身の位置を変えたり、締め具合を替えたりする結果となった。途中、ランナーと散歩し
ている年配の方とすれ違ったとき、お互いを知らないが、自然に朝の挨拶をお互いに行っていた。リユックの位置を微調
整しては走るという動作を繰り返しながら、阪急東向日駅から4km先にある東海自然歩道のコース上近くのバス停(
南春日町バス停)に到着した。とりあえず、ここで腰を下ろし、食べ物を少し口に運ぶ。今回、地図を片手にもう片手に
給水用のペットボトル(900ml)を持って走っていたのだが、この地点に来るころには地図は汗でぬれてしまっていたので、
ぬれた地図が破れないように慎重に開いていく。まだ字は読め、コースの確認もできるがところどころ文字が薄くなり始め
ている箇所もある。この地図には17km分のコースが書かれているが、まだコース上を100mすら進んでおらず、そんな
状態でこの地図が17km先まで役目を全うできるのだろうか心配になった。
少しの休憩とコースの確認を行った後に走り始めた。注意しながら東海自然歩道の案内を確認していくが、すべての交
差点に案内看板を立てているわけではないため、少し悩みながら先に進んでいく。昨年の8月にこのコースをマラニックし
た経験があり、今も頭の隅に少しその記憶が残っていたので、記憶ある風景を頼りに、竹林の道を進み、どんどんと山
のほうへと近づいていった。途中、山の近くにおしゃれな洋風の食事何処があり、その近くにクヌギの木の切り株があった
ので、見てみたが虫は1匹もいない。昨年はこの切り株にカナブンとドウガネブイブイ、スズメバチがいたが今日は虫の気
配すらない。クヌギの木は5m程度近づくと木から発する甘いにおいが鼻につく。メープルシロップを濃くしたようなにおいを
発する樹なのでこのにおいに誘われ虫も集まるのだろう。クヌギの木を後にして走り始めたが、クヌギの甘い香りが鼻の中
にいつまでも残っている。走っていると所々でクヌギのにおいがするものの、川向こうだったり、傾斜の下のほうだったりととて
も近づくこともできない場所が多い。近づくことができないため、コース上から見える範囲で見てみるが虫の気配はまったく
ない。季節的にまだ早いのだろうか?それとも今年の梅雨が長いため、気温が上がりきらないことが原因だろうか?いろ
いろと考えたが答えがでない。坂道を上り、民家を過ぎるとすぐに登山道へと入っていく。登山道はとても薄暗く、六甲
山登山道とは違い、一言でいうと少し寂しい登山道という感じがした。朝も早く、まだ誰もこの道を通っていないことを証
明しているかのように、登山道にはところどころに蜘蛛の巣が張っており、走っているとそれが顔や足にかぶさるため、立ち
止まっては蜘蛛の巣を取り払う。あまりに蜘蛛の巣が多いので、コース上の近くに生えている熊笹の枝を1つ取り、それを
振り回しながらくもの巣を取り払い、ようやく金蔵寺の門に到着した。先日から降り続く雨の影響のため、登山道はぬか
るみきっている。そのため方向を変えるときは足をとられたり、また一見大丈夫だろうと思って踏み込んだ場所のぬかるみ
がひどく、靴の半分の高さまで土の中に入り込んだりと悪戦した。クヌギの木が多いように思えるが、アベマキやコナラばか
りで目的のクヌギの木があまりない。走りながら木々を確認するとアベマキ(?)やコナラの樹と見間違えることも多く、そ
のたびに立ち止まっては葉や幹の色を見て判別していく。登山道は前日からの雨のため、一部は川のようになっており、
いちいちそれをかわしながら走っていたのでは足を痛めそうと感じたので、靴がぬれる心配を止め、豪快に走ることにした。
前方の景色が開け、ようやく薄暗い森林から出たと思ったら、お墓だらけで今度は少し背筋が寒くなった。お墓群を過ぎ
るとすぐにアスファルトの道へでることができた。このアスファルト道も川のように水が流れていた。水しぶきを上げながら豪
快に進んでいくと田畑が広がり民家が見え始め、ぽんぽん山への曲がり角(杉谷)に到着した。ぽんぽん山山頂まで
約3km弱。少しの間農道を進むとその先は薄暗い登山道になっている。沢沿いの薄暗い杉林の下を進んでいくと道
の左手に熊出没注意の看板がある丸太の上り階段に差し掛かる。沢があるため、熊も水を飲みにくるのだろうか?それ
とも登山者が通るので、それを狙っているのだろうか?熊がいないことを確認し、少しの音にも敏感になりながら早足で
進んだ。日も差し込まない杉林のところどころに雑木が混じっている。途中、コース上にステンレス製の手すりがつけられ
た箇所に差し掛かった。ステンレス製の手すりは登山道では珍しく、大体は鉄製の手すりや鉄の鎖が多い。とりあえず、
この薄暗い場所から抜けたいという思いからペースも上がる。ようやく開けた場所に着いたと思ったらすぐにまた森林の
中へ入り込んでいく。標高が高いことが原因なのか霧も出てきている。霧がでると気温も下がり、走りやすくなることは救
いだが、遠くまで見えないため、気味が悪く危険でもある。運悪く「熊出没注意」の看板も立っていた。この山にはよほど
の確立で熊と出会うことができるのだろう。薄暗く雰囲気も悪いので早く山頂まで行きたいという思いから、じょじょにペ
ースも上がり始めた。山頂付近にいくと人もいくらかいるだろう。
ポンポン山山頂に到着したものの人はおらず、私が1番乗りのようだ。ベンチに座り、5分程度休憩し、展望を眺め、ポン
ポン山を下山することにした。下山途中にようやく今日はじめての登山者に出会うことができた。集団のようで、7名の登
山者とすれ違うことができ、久しぶりに人に出会ったことで少し安心した。六甲山なら朝早くてももっと多くの人と出会う
のだが、この場所は本当に人とすれ違うことがない。夫婦杉をすぎ、本山寺に出た。このあたりには鹿出没の看板があっ
たが、熊とは違い、鹿ならむしろ出会ってもいいくらいに感じた。この場所からはセメントの舗装道がふもとまで続く。くだり
は楽だが、ひざへの衝撃がつらい。少しひざが痛くなるのを感じたが、後ろ向きに走ったり、ひざの痛みを我慢する以外に
は何もできない。セメント舗装道の際に目的のクヌギ木々がいくらか生えていたのだが、全く虫がいない。ここまで多くの
木々を見たが、どの木も虫の気配はなく、この先のクヌギの木もおそらく虫はいないだろうと思った。一応軽く確認はして
いくつもりだが、おそらく用意した虫カゴも出番がないだろう。本山寺の鳥居をくぐり、田園風景を進むとようやく17km地
点の上の口バス停に到着することができた。手に持っていた地図は出発地点で心配した通り、汗でぼろぼろになり、開く
こともできない。もしコースを知らなかったなら大変苦労したと思う。100m程度コースアウトすると100円自動販売機が
あることを知っていたので、その場所まで行き、自動販売機の前に座ることにした。
この地点に来て、昨日握ったおにぎりを食べようとかばんの中を探ったが入っていないことを初めて知った。昨夜、作った
おにぎりを防腐のため冷蔵庫に入れておいたのを、カバンに入れ忘れてしまっていた。かなりがっくりとしたが、お菓子を多
めに入れていたので、それを食べることにした。お菓子ではあまり満足できないが、それで我慢し、5分程度休憩し、摂
津峡へ向かった。摂津峡付近は標高も低く、アスファルト道のため少し暑い。摂津峡へ向かう途中の道では住民が歩
道沿いの草木を刈り取って歩道の整理をしている。摂津峡は川で泳いだりバーべキューをしたりと自然遊びができるこ
とで有名だ。でも今日は川も増水し、水もにごっていたので、本来あるべき川原すら見えなくなっていた。汗を流すため、
川で泳ぎたかったがこの増水した川では泳ぐことも無理だろうと思い、せめて上着の汗だけでも流そうと川で水洗いを
行った。芥川から外れ、白滝の方向へ向かう。コースを走っているとヒグラシが私の近くを飛びまわる。こちらにあたるので
は?そう心配するくらい近くを飛ぶためびっくりする。登山道から出て、舗装道を少し進むとすぐに萩谷総合公園内へ入
る。公園内では野球をしているようで掛け声のようなものが聞こえてきた。サッカー場には誰一人いない。誰一人いない
サッカー場の入り口にあるモニュメントの端に座りご飯(菓子)を食べて休憩をした。日差しが少し痛くかんじる。せみの
声や鳥の声が聞きながら、のんびりとしていると、いつまでも休憩したいと体が望み始めてきたので、5分程度の短い休
憩をし、体が冷えないうちに先へ進むことにした。公園から民家へ続く道はあまり人通りがないようで蜘蛛の巣が張り巡
らされている。その光景を見て少しぞっとしたが、脇に生えている笹の枝を1本とり、綿菓子を集めるようにくるくるとくもの
巣を集めながら除去していく。集落にはこの蜘蛛の巣の張っている道を500m程度進めば出るができる。集落を越え
車道を走るとすぐ山道に入ることになる。高ヶ尾山という山で途中に竜仙の滝があり、その峠を越えるのだが、私にとっ
てこの場所が一番の難所と考えていた。理由は、まずは登山道がある程度整備されているのだが、道が分かりにくく、六
甲山のように展望が望めないためか(?)、人の通りが少ないことが原因で蜘蛛の巣がとても多い。笹の枝を使いうまく
巣をとっていくが、それ以上に蜘蛛の巣がコース上に張り巡らされていたので、足に顔に体に芸術とも思えるようなりっぱ
な蜘蛛の巣が蜘蛛付でまとわりつく。立ち止まり、笹で蜘蛛の巣を取り体についた蜘蛛の巣を取り、少し進んでは、ま
た立ち止まる。ゆっくりと進んでようやく薄暗い森林にはいることができた。ここまでくると蜘蛛の巣も少なくなる。この登
山道の一部は道に水が流れていてまるで川のようだった。ところどころ、落ち葉がきれいになくなっていて、まるで道と疑い
そうなところもあった。おそらく水が流れたことが原因で、地面の落ち葉をきれいに流してしまったのだろう。水が流れてで
きた道なのか、本来進むべき登山道なのか?分かりにくくなっている場所は回りの景観や枝の折れ具合、ずっと先に見
える丸太階段等で判断しながら先を進んだ。下りに差し掛かり、長い丸太階段が少し続いた先に落差13mの竜仙の
滝が見えてきた。竜仙の滝は昨年訪れたときは全く水が流れておらず、滝つぼ近くにはところどころに水たまりがあり、め
だかのようなものが泳いでいたことを思い出した。今日は梅雨の影響で水量も多く、周辺は水しぶきが立っているため気
温も一段すずしく感じた。
滝の近くで足だけつかろうと思い、川に入ろうとした際、足元を見ると誰かが捨てたと思われる指輪があり、それを見た瞬
間背中に悪寒が走り、水に入るのを止め、あわててその場を立ち去り、車道を目指し一気にペースを上げた。車道に出
ても気持ち悪さが少し残っていた。車道を少し走っていると急に大粒の雨が降り始めたが気にせず、そのまま車作大橋
を渡り、車作の集落を目指し登り坂を進んだ。突然の大粒の雨に少し驚いたが、15分程度で雨も上がり、さきほどの
雨が嘘と思えるように今度は雲の隙間から太陽が顔をのぞかせる。日差しがあまり日焼けしていない肌には痛く感じる。
ダラダラと上りを進むと少し景色のいい場所にでる。車作に到着したようで、周りは家が立ち並んでおりその周りに畑が
ある。摂津峡からこの場所に到着するまで全く人と出会わなかったため、久しぶりの人の気配のする場所に到着したの
で少し安堵した。地面はぬれていたが、ぽかぽかと日差しの当たる場所を選び休憩の後、車作の集落の中を進み、竜
王山へと進路をとった。小さな神社の横を通り、セメントで舗装された坂道を進んでいると突然顔に蜘蛛の巣がかか
りかけたので、それを避けるために顔を横に振った。その一瞬目元に黄色い物体が見えたかと思うと左目に電撃が走っ
た。何が起こったのか分からず、夢中で黄色い物体を取り払うが、電撃は収まらず、何もついていないことが分かっていて
も何度も何かを振り払おうとした。毒虫にやられたことはすぐに理解できたのだが、対処方法が思い浮かばず、とりあえず
唾液をつけたり、水で洗い流したり、こすったりと夢中になったが、電撃は収まることがない。まぶたの上下をやられたので
、おそらく糸を伸ばしてぶら下がっていたのは毛虫(チャドクガの幼虫)ということもだいたい分かったが、毒虫をどこかに振り
払ったため確証を得ることができない。仕方なく先を進むが、走ると衝撃が患部に響く。路駐している軽自動車のサイド
ミラーで顔の刺された部位を見ると少し腫れあがっていた。腫れている目元を見るとだんだん走る気もなくなり、とぼとぼ
と歩きはじめ、結局、忍頂寺バス停でマラニックをやめることにした。近くの茨城市忍頂寺スポーツ公園内の水道で体と
患部を洗ったのち、服を着替え、忍頂寺バス停に向かった。バスはちょうど出発した後だったので1時間バスを待つことに
なった。地面に座りせみの声と鳥の声を聞きながらぬれてふやけた足とぬれている靴を乾かしながら、通りを横切る車を
眺める。のんびりと待っていると阪急バスがきたので、そのバスに乗り込み、阪急茨城市駅まで乗せてもらい、帰途につい
た。残念なことは目的のカブトムシが取れなかったこと、北摂霊園近くに湧いている湧き水を飲むことができなかったこと
でした。虫が活動するにはまだまだ気温が低いのでしょうね。虫取りはできないと思うが、次回は、最終目的地となる
箕面の滝まで走りきりたいと思った。走行距離34km
5:58阪急東向日町駅出発6:27バス停(南春日町)出発8:44摂津峡出発
9:03萩谷総合運動公園出発9:49車作大橋出発
10:27忍頂寺バス停到着