第534号 秋 の 味 覚 狩 り !(六甲)


第534号
秋の味覚狩り!(六甲)
2015年10月22日
AAC会員
本地 敏行氏

今年のシルバーウィークは5連休。この5連休は何をしようか?考えてみた。その結果、街(大阪
市内)に出ると交通費用が以外にかかってしまう。買い物目的でもなければ、ブラブラしていても
面白みにかける。結果、街の人ごみに揉まれて疲れて帰って来る姿を想像してしまう。はやりこ
んな時こそ六甲山へ行こう。その選択は 費用(お金)もかかることなく、面白い発見もできるの
で何かと楽しむことができる。

六甲山へ行くことが決まってからは、次に重要なことはどの山道を選ぶことが自分の思っている
ような楽しみができるのか?ということになる。六甲山の地図を頭に思い浮かべては、コース取り
(山道)を考える。六甲山の北側をスタートにすると電車運賃も時間も必要以上にかかるので却
下。南側から攻めることがベターだろう。自分にとっては、六甲山の北側からスタートする時は、
何かのイベントごとや理由がない限り選択はしないと考えられる。計画する六甲トレイルのほとん
どは、南側からスタートし、一度峠を越えて、北側の麓へ下る。その後は再び峠を越えて、南側
へ帰って来るコースを考えるため、これが北側からスタートしない理由の一つにもなっている。
今回のトレイルランは、秋の山の実りを目と舌で楽しむことを目的にしている。主要道(魚屋道、
六甲全山縦走路)は避けて、人があまり通らない山道を選択したい。通る人が少ない分、手つか
ずの自然を多く発見できると考えたからでもある。

結果、JR六甲道駅から出発して、六甲ケーブル上駅へ向かうコースに決定した。ここ最近の自分
にとっての王道コースとも言える。アイスロードか高羽道の選択だったが、藪漕ぎは避けたいた
め、アイスロードは選択外となる。高羽道を進み、六甲ケーブル上駅付近に到着してからは、ガー
デンテラスへ向い、極楽茶屋横から山道(もみじ谷道)を下る。その後は、有馬近くの炭の道を
上がって魚屋道へ戻るコースを取ることにした。一軒茶屋に到着してから先は今のところ未定と
なる。

当日は、いつもよりも遅く、9時に自宅をスタートし、最寄り駅から電車に乗り込んだ。(いつもは
ほとんどが始発電車に乗り込んでいる。)JR六甲道駅には10時くらいに到着することができた。
JR六甲道駅で下車後、虫除けとタオルを忘れたことを思い出し、JR六甲道駅を北側に出てすぐ
正面にある複合商業ビル内のダイコクドラッグで忘れ物の買い足しを行うことにした。ダイコクド
ラックでは、商品を圧縮陳列していたため、タオル1つを探すために、100円均一コーナーを大
きく、小さくグルグル回ることになった。結局タオルは100円均一コーナーとは別の並びのタオル
コーナーにあった。このタオルコーナーを見つけることができずにすぐ近くの棚の周りを大きく小
さく4周も周回していたことをおかしく思えた。タオルの種類はピンク色と茶色の2種類しかない。
男=茶、女=ピンクと考えてしまうと、色選択の余地はなかった。虫除けは、手持ちの財布の中
身と相談し、一番安いもの(450円くらい)を購入して店を後にした。今日は、木の実やきのこを見
つけるため、若干山道から外れることも想定できる。近年のマダニブームでは、累計で80人近く
が発症し、それなりの状態になったことをヤフーニュースで見たため、マダニ避けのためにも、
蚊避けスプレーを足元(靴下やズボンのすそ)に大量に吹き付けることにした。(利くのかな?)

月末に近いので、財布の中身(手持ち2500円)と相談し、本日は1000円以内で遊ぶことを前提
に、無駄な買い物は極力少なくしたい。今の時点ですでに、使用したお金は900円に達していた。
(残金約1400円)帰りの電車代を含めると予算オーバーになっていた。仕方なくダイコクドラッ
グで先ほどの買い物は入れない計算で本日の予算とすることにした。

なんだかんだ30分くらい時間を浪費し、10時半くらいにようやくJR六甲道駅を出発することがで
きた。途中の阪急六甲駅辺りでは、祭りでもあるのだろうか?そう思わせるくらいに人が多くて歩
道を走ることが出来ない。歩道から降り、車に気をつけながら車道脇を走り続ける。先ほどの急
に増えた人ゴミも阪急六甲駅から離れるにしたがって急激に減ってしまった。阪急六甲駅を過ぎ、
北へ続く急な坂道(車道)は、走ることがつらく感じるくらいだ。この辺りに住んでいると膝が悪く
なったら歩くのが大変だ。そう考えながら歩かないように頑張って走り続ける。頑張って走り続け
る理由は、山道に入ると思うようには走ることができない。そのため山道に入るまでは、走れると
ころは急な坂道でも止まることなく進みたい。六甲ケーブル駅前に着き、初めて足を止めて休憩を
することにした。背中のリュックに入っているリザーブタンクのホースを走りながら飲めるようにす
るために飲み口をリュック前に持ってくる。ホースを上手く整えることが出来た後は、先ほど購入
したタオルを首に巻く。これは、蜂や蚊から首の部分を守るためでもあり、また頭から流れ出た汗
を首で止めることにより、シャツの濡れ具合を少なくするためでもある。走る準備を整え、六甲ケ
ーブルル駅の前を走り過ぎて、その先の急な坂道を上がっていく。坂道はマンションと老人ホー
ム前を通る。大きく2度折れ曲がるとすぐに行き止まりになった。行き止まりには、老人ホームの
非常口から続く九十九折に造られた鉄製の非常坂が左手にあり、右手にはキウイ畑があった。
山道へ入る道は九十九折の非常坂側にあり、そこから入山することができた。

山道へ入るとすぐに急な階段が20段程度続く。この階段は1段が高いため、走り続けて疲れて
いたので歩いてしまう。階段を越えることができれば、なだらかな山道になる。入り口付近はクヌ
ギの木々が生えているが、少し進むと、ナツハゼの黒い実やミヤマガマズミやガマズミの赤い実
をつけた木々が目立つ。今年は、ガマズミの当たり年みたいでたくさん実ったちいさな赤い実を幾
つか口に投げ入れた。すっぱいがその中に僅かな甘みも感じられる。まずくはないが上手くもな
い。あと1ヶ月ほど先にもう一度味を確認したいと考えた。何度か赤い実を口にほうり込み、噛み
砕いては種を吐き出す。林の縁のため日差しも良く入るので、ムカゴも多く実を結んでいたので、
つまみ取ってはそれらも口にほりこむ。噛むほどにねっとりとした感覚が口いっぱいに広がって
面白い。ナツハゼの実は時期は少し過ぎていたが、真っ黒な実はいい甘みを出していておいしい。
おそらく今舌を出すとナツハゼの実によって舌の色は赤黒くなっているだろう。のんびりと味見を
していると、スズメバチがしつこく背後から近づいて来るので、仕方なく先へ進むことにした。日当
たりの良いその場を少し進むとすぐに日差しの差し込まない林の中へ入っていく。林に入ると日
が差さないため、背の低い植物はほとんど育っていない。きのこでも生えていないだろうか?目
を凝らすが何も見つけることが出来なかった。電線の鉄塔が立っているところに到達すると暖か
くて柔らかい日も差し込んでいて、その場ではミツバアケビの実がいくらか実っていたので、蔓を
引っ張り口を開き始めたアケビの実をもぎ取ることができた。アケビの実の味は以外に甘くてお
いしく頂くことができた。そこから先は距離は短いが若干勾配が厳しくなる。大体300m程度進
むことできれば、その急な登りも終わってしまう。そこからの雑木林は以前に訪れた時は、たくさ
んの種類のきのこを見ていたので、それを楽しみにしていた。しかし、その場に来て見ても、きの
こを見つけることが出来ない。山道の下り側の尾根ではホウベニシロアシイグチを一つ。登り手
側の尾根には、テングダケ、シロオニダケ?クロハツモドキ?ホコリダケなどが見つかる。更に進
んでいくと、朽ちた木の根に柔道着と白帯が落ちている。誰か山篭りでもしていたのだろうか?
そう考えながらきのこを探しながら尾根をさらに40~50m進んだ場所に、日本刀が地面に半分
くらい突き刺さっていた。柄の色は鮮明な着色ではないが、赤と茶がベースの暗い色だった。
刀身は錆びていないが輝きもない。5m近くまで近づいたが、気持ち悪いためそれ以上は近づき
たくない。見た限りではステンレス製の模造刀と思われる。模造刀と言っても、状況を加味して考
えると気持ち悪い。そのせいで背中に悪寒が走るのが止まらない。上がってきた林を急いで駆け
抜け登山道に急いで戻り、ペースを上げて山手方向へ進んだ。ハイペースで進んだ割には冷え
切った肝はなかなか温まらない。そこから(刀の場所から)は、走るとすぐに六甲ケーブル上駅近く
の車道に到着することができた。ここまで来ると気持ち的にもようやく安心することができた。

車道からは、道伝いにガーデンテラスを目指す。連休初日のため、車道では登山者が多く歩い
ている。観音像の横を通り過ぎ階段続きの山道を進むと、観光客の多いガーデンテラスに到着
することができた。駐車場には車がいっぱいで、それに比例して観光客が多い。気持ちの良い秋
晴れのため、多くの人が六甲に遊びに来ていることが分かる。トイレを済ませて少しの休憩と軽
食を取った後、縦走路沿いに極楽茶屋に向かった。極楽茶屋へ入るまでに山のキウイフルーツ
(サルナシ)を見つけることができたので、収穫しては食べる。山で自生しているキウイフルーツ
はありますが、それとは違います。(ちなみに西宮側から車道沿いに最高峰を目指すと、谷にキ
ウイフルーツが生い茂っています。取るのは大変ですがただで量が取れます。)極楽茶屋から
はモミジ谷へ下る。モミジ谷は大雨の影響で、山道はかなり変化している。谷沿いに作られた山
道にはシデやブナ・カエデを始め多くの植物があり、目でもとても楽しむことができる。シデは3
種類ある。カエデは葉の切れ型で5種類もしくはそれ以上ある。ブナは2種類。目で山道の両脇
に生えている木々や白や黄色の花をつけている植物を確認しながら足を進めていく。ここ近年の
自身の計画では、六甲山で秋の七草を見つけることを目標にしているが、どうしてもキキョウとナ
デシコが見つからない。逃げ口実ではないが、蔓キキョウでは駄目だろうか?それならたくさん
あるのに?いつもそう考えてしまう。九州では山に自然に生えていたが、街に近い六甲ではそれ
らを見つけることが難しいようだ。足元に注目しているといろいろなキノコも多くあり、それらを見
ている内にきのこ探し状態になってしまった。走り始め(JR六甲道駅)からいろいろと見ていると、
黄色、白色、赤色、褐色、紫色、肉色、黒色、茶色など、色とりどりのきのこを見つけることができ
ていた。

炭の道入り口近くの川で再度休憩を取って軽食タイムを取る。軽食タイムでは自宅で焼いた食
パンにたっぷりとマーガリンを塗った食べ応えたっぷりのパンと、ビスケット5枚。近くを飛び回る
虻が気になるが、少し秋めいてきた周りの景色を眺めながらのんびりと座っていた。昨年の豪雨
で寸断された川を渡り、炭の道を登って、魚屋道へ戻ることができた。ここから先は、有馬へ下る
登山者がいつものようにとても多い。山道近くに大型のイグチ系のキノコがあったが、すでに虫に
食われていてボロボロでとても残念でした。でも、かわりにスッポンダケの大きな卵を見つけるこ
とができた。鶏の卵(Sサイズ)とそっくりサイズで落ち葉の中に白い卵が落ちていたのですぐに
分かりました。この場所から一軒茶屋までの道のりが以外に長く感じる。途中、収穫できる植物
はあるものの、取って食べたい気持ちになるものはないため、目でそれら植物を確認しながら先
を急いだ。

一軒茶屋では時刻も14時となっていて、日は西に少し傾き始めている。夏とは違い傾き具合が
大きいため、それにより出来る影が大きく感じる。一軒茶屋でH2O(500ML)を購入して、小休憩
のためにゆっくりと飲む。一軒茶屋の横の広場には一般の山登りの人以外に、学校行事でたく
さんの中学生らしき生徒が先生の声で集合していた。先の話ではあるが、石の宝殿の白山神社
でもう一度休憩していたとき、生徒らしき多くの声が近づいていたので、彼らは宝塚方向もしくは
西宮へ下る?はたまた宝殿でバスに乗るなどの予定でこちらに向かってきていると考えた。
H2Oを飲み干した後は、一軒茶屋のトイレ横のハイカー用のゴミ箱へペットボトルを入れて先へ
進む。本来なら、ここからは山梨狩りを行いたいところであったが、9月初旬に一度実り具合を
確認するためにこの場所を訪れたとき、実が一つもできていないことに唖然としたことを思い出し
た。折角の山梨狩りの楽しみは来年まで持ち越しとなった。

石の宝殿方向へ進み小休憩の後、蛇谷北山コースを降りてドビ割峠へ向かうコースを取る。
この山道は魚屋道(七曲)を登ってくる登山者が多い場合の迂回コースとしてよく利用している。
このコース沿いにも、木の実やきのこが多数あることを知っていたので、様子見のためにも通り
たい。山道は急勾配から始まる。各所で道が荒れていて、周りの木の根をつかまないと下りにく
いところもあるが、魚屋道の七曲を選択するよりは幾分も早くやり過ごせる。途中にミヤマガマズ
ミの実の味見やムラサキシメジ?ムラサキアブラシメジ?を収穫など脱線しながら下った。ドビ
割峠に着くころには、時刻は15時を過ぎていたため、日はさらに西に進んでおり、出来る陰が一
軒茶屋のときよりも大きくなっていた。

急いで山を降りないと暗くなってしまう。一応リュックにはライトはあるが、なるべくライトを使う時
間帯までには下山していたい。(通常なら1時間足らずで下山は可能だが、今日は味覚祭りのた
め、時間の予測ができない。)早く街に降りたいため奥池へ下るセメント道を降りようと考えたが、
春もしくは夏の大雨の影響で通行止めの看板がかけられている。迂回コースはおそらく一度東
おたふく山の山頂へ向かってから、笹道を奥池方向へ下りることになるだろう。時間と体力と味
覚狩りを考えると、迂回するよりもすみませんと思いつつ、看板を越えて奥池方向へ下るほうが
賢明と考えた。セメント道を下り始めると、道路上に大小の落石や多くの落ち葉・木の枝が落ち
ているのが目立つ。ここ最近人が歩いていないため、セメント道上にはこのような堆積物が積も
ったと思われる。途中、奥池に住んでいるらしき人が犬(毛並みの多いゴールデンレトリバーだっ
たかな?)の散歩のためにこのセメント道を上がってきた。お互いに会釈を行って通り過ぎる。
この人も封鎖の看板を越えてきているのだろう。奥池までだいたい半分くらい進んだ辺りの場所
で1箇所、山の斜面が地すべりを起こしていて、セメント道が土砂に埋もれているところがあった。
入り口の通行止めの立て看板はこの場所のことを伝えていることが分かった。途中、高い木の
枝の上にたくさんのアケビを見つけることができたが、人の手が届くところではないので断念。
先ほどの地すべり箇所から下側のセメント道では、土砂崩れなどで道が寸断された場所もなく、
無事に奥池の住宅街にでることができた。

出口周辺は宅地開発のためかなりの規模で木々が切り倒されて、きれいな道路が作られていた。
登山者は木々や植物を傷つけないように配慮して山に上がっている。しかし、開発者は山の木々
を惜しげもなく、大量に切り倒して道路や宅地を作っている。大きな矛盾を感じながら奥池のバ
ス停へ向かう。バス停では休憩を取らずにそのまま川沿いの山道を下り始めた。山道の入り口
には大きな蜘蛛の巣が張っていて、知らずにその蜘蛛の巣にかかってしまった。蜘蛛の巣の張
り具合から想像すると、今日はこの山道を誰も通っていないことになる。足元の近くに落ちてい
る手ごろな木の枝を探し、それで蜘蛛の巣を払いながら進むしかない。蜘蛛の巣を払いながら
川にかかる石橋を渡り、左岸へ右岸へと山道を進み一度車道に入る。出た辺りで丁度手の届く
ところにおいしそうなアケビがあったので、その実をもぎ取り味見を行った。ちょうど空腹のスパ
イスが効いていたため?予想以上の甘みを感じて今日一番においしくいただくことができた。
アケビの実を口に含んでは種を吐き出す。2個目以降のアケビは持ち帰ることにした。ムカゴも
幾らか実っていたので収穫を始める。ムカゴを取り出すと時間の計算が出来なくなってしまう。
そば屋につくころには、空は夕焼けになっていた。ここからは車道を進み続けることができるので、
大丈夫と安心できる。進んでいくとヘアピンカーブの辺りにはいろいろと実が着いていたので、味
見しながら下山していく。阪急芦屋川駅につくころには17時半になってしまっていた。

キノコは、タマゴダケ、アミタケ、オウギタケ、ムラサキシメジ、ホウベニシロアシイグチなどなど
が取れた。とりあえずすべて味噌汁にぶち込むことにした。天然きのこは栽培品とは違い、良い
風味(出汁)が出てとてもおいしくて癖になりそうでした。(次週ももちろん収穫にでかけました。)
サルナシは冷蔵庫で適度に熟させてから生で食べました。小さなキウイフルーツそのものでとて
もおいしい。ムカゴは生で食べるのが好きですが、ゴマ油で炒めて醤油・みりんで味付けしてお
いしく頂きました。アケビはジャムにすることにしました。中の実をスプーンで集めて煮詰める。
甘みがあったので砂糖は少なめ。実の粘り気が強かったため、酒を足しながら焦げないように
注意しながら煮詰めました。アケビジャムはこれからが大変で種と実を濾す作業があったが、ア
ケビジャムが出来上がった後は、店でも購入することができない高級感たっぷりのジャムを食パ
ンに塗り堪能しました。アケビの外皮は、皮を剥き、少し酢を入れた水に入れて苦味がなくなるま
で灰汁出しを行った後、味噌・みりんで炒めて頂きました。苦味があるため大人の味です。山栗
は2日ほど影干した後に湯がきました。販売品の栗よりもかなり小さいですが、甘みは倍ありまし
た。今年の秋の味覚はこんな感じで始まりました。

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