第531号 ULTRA-TLAILMt.Fuji仲間と一緒に完走しました!


第531号
ULTRA-TLAIL Mt.Fuji 仲間と一緒に完走しました!
2015年10月8日
AAC会員
大村 広之氏

ULTRA-TLAIL Mt.Fujiは、誰でも参加できるレースではなく、国内で行われているトレイル
レースにそれぞれポイントがつけられていて、UTMFで4ポイント、STYで2ポイントを獲得してお
かなければエントリーできない国内最高峰のトレイルレースです。 昨年に、ULTRA-TLAIL
Mt.Fuji STY(静岡~山梨91km)に参加し、走ってる時に2度とこんな厳しいレースは出るも
のかと思いながら完走しました。
そう思っていたのも束の間でSTYは富士山の周りを半周しかしておらず、やっぱり一周しておか
ないと・・・という思いが次第に強くなってきてAACメンバー数名とUTMFにエントリーしました。
出場できるかは抽選結果を待たないといけないという人気レースですが、AACメンバーは全員
当選することができました。練習としては、六甲全山縦走、六甲全山縦走往復、ナイトトレイル、
ダイヤモンドトレイルなど夏の暑い時に、AACメンバーの多田さんや門田さん青木さんと山を走り
ました。・・・ペースの遅い私を引っ張ってくれて感謝しています!

レース概要
UTMF:総距離168km 累積標高8337m 制限時間46時間  レース参加者1400人
9月25日(金)13:00スタート
9月27日(日)11:00最終ゴール関門

いよいよスタート! 9月25日(金)13:00
いよいよ初めての100マイルレースのスタート!長い長い旅の始まりです。最初は、河口湖沿い
を多田さんとゆっくりジョグしながら周りの流れに合わせながら進んでいきました。まず最初の足
和田山1355mに登るところでいきなり大渋滞が発生し、更に停滞・・・待つこと約10分・・・山に
入ってもシングルトラックのため渋滞に巻き込まれたまま登っていくという感じでした。ゆっくり山
頂までたどり着き、下りにはいると周りのスピードも上がってきましたが、昨日から降り続いてい
る雨でトレイルはぐちゃぐちゃで泥んこになりながら走っていきました。
下ってから第1エイドである精進湖民宿村(19.1km)までは、約7kmくらいのロードを走ります。
まだまだ長い道のりなんで、ゆっくり行こうと抑え気味でジョグ、しばらくすると宮武さんの後ろ姿
が・・・ 「ファイト!」と声をかけると、「多田さん前行ったで!」といつもトレランレースで多田さん
には、最初の下りでついていけなくなります。(笑)

そうこうしてると、第1エイドに到着。ここでは、『精進湖すい豚』が用意されていてしっかり補給し
て出発しました。次に目指すは第2エイドの本栖湖(31.5㎞) 第2エイドまでには、烏帽子岳
1257m、パノラマ台1328m、中野倉山1247mを超えていきます。昨年はパノラマ台からきれ
いな富士山が見えたのですが、今年は雨で視界が悪いため富士山を見ることはできませんでし
た。この区間を走っている途中に日没になり、暗闇のナイトステージが始まります。このレースで
は、レギュレーションとしてライト2つが義務付けられています。僕は、200ルーメンのヘッドライト
と150ルーメンのハンドライトを持っていきました。第2エイド本栖湖でのエイドは『ゆば丼』、とて
もおいしかったです。おかわりをし十分補給して出発。

次は、46.5㎞地点のウォーターステーション麓を目指します。この区間では、ナイトトレイルにも
目がなれてきて体調も良くどんどん前のランナーを抜くことができました。麓につくと青木さんに会
うことができました。ここでは、約1週間我慢していたコーラーを飲みカフェインで体に刺激をいれ
ました。ここのエイドを出発すると、前半の最大の難所である天子山地に突入です!麓から次の
第3エイドまでは今回のエイド間では最長区間の23.1kmあり最大の難所であることから、1L
では水切れが心配なため、ここまでバックパックに詰め込んでいた空の500mLのペットボトルに
水を補充しました。

天子山地は、雪見岳1605m、熊森山1575m、長者ケ岳1336mが連なっていて本当に厳しい
山です。まず、雪見岳1605mへ約800mの直登が始まります。雨でどろどろずるずるで四つん
這いになりながら登っていきました。雪見岳の山頂に着いたときは両手を挙げて喜びましたが、
また約200mほど下ってトレイルを走っていると次の山の稜線にライトがチラホラ・・・、あぁまたあ
そこまで登らなあかんのかぁと思いながら熊森山の登りが始まってしまいました。ここでも、直登!
四つん這いになりながら、後ろからのランナーの息使いが荒いのが聞こえ、自分もハァッハァハァ
と言いながら必死に登っていきました。

熊森山から長者ケ岳1336mまでは下りが続きますが、雨の影響でドロドロズルズルのため何
回も転倒しながら下っていきました。この区間は最長区間ということもあり、たくさんの選手が水
を切らしていたみたいで、下ったところのボランティアに水がないか?と聞いている選手を数多く
見ました。僕も500ml余分に持っていきましたが、ほとんどなくなっていました。走っていると、
キャンプ場があり一つの明かりを発見!自動販売機や!走っていき水を購入し飲んでいると後か
ら来た選手が千円札を持って買おうとしたのですが、つり銭切れ・・・両替えしてくれといわれたが、
僕も500円玉しか持っていなかったため、その選手は購入できずでした。なんか横で飲んでいる
のが申し訳なくなり、一口のみますか?と言うとすごく喜んで、ゴクゴクゴク・・・飲みすぎちゃうん
とちょっと思いました・・・(笑)ちょっと、ええことしたなと思ったら、体が軽くなり登りの林道でした
が走っていけました。この天子山地を超えるのには約6時間と予定していたのが約7時間かかっ
てしまいましたが、まだまだ序盤と思い焦らずに進もうと自分に言い聞かせました。

第3エイド富士宮(69.6km)に到着したのは、26日午前5時前でした。ここのエイドでは本来、
午前5時が関門ですが、スタート直後の大渋滞の影響で関門が1時間延長されていました。
第3エイドでは、富士宮焼きそばが用意されていましたが、この辺りから胃の具合いが悪くなって
きて1パック食べるのがやっとの状態でした。そしたら、ここでも青木さんと会うことができ話をし
ていると青木さんも胃の具合いが悪く気持ち悪いとのこと。走れないから歩いて行きますと、少し
しんどそうに出発されました。私も数分遅れで出発し、走ったり歩いたりして進んでいると、多田
さんの友人の高橋さんにも会うことができたのですが、高橋さんも胃の具合が悪いとのこと・・・
そこから、粟倉ウォーターステーション76.3kmまで3人で歩いていきました。粟倉ウォータース
テーションを出発し、次は中間地点である第4エイドこどもの国(90.4km)を目指します。

しばらくは、青木さんと並走しながら登りは歩き下りは走るというペースで行きましたが、私の胃
の調子がだんだんと悪くなり、下りでも走れなくなってきました。なんとか、早歩きでもと思いなが
ら子供の国を目指しました。到着すると、体が重く吐き気もあったのでドロップバックを受け取った
らすぐに休養テントに転がり込み毛布にくるまって20分後に目覚ましを合わせ横になりました。
20分が経過し、起き上がると「大村さん!」という聞き覚えのある声。「あっ高原さん!」と顔を見
るとすごくうれしくなりました。高原さんもテントに入ってこられ、話をしていると天子山地の下りで
転倒しまくりで、タイツも破れ、カッパもドロドロの状態でした。気分転換に着替えを済ませ、高原
さんより先にエイドを出発しました。天気予報では、土曜の昼からは曇りとなっていたのですが天
気予報とはまったく違い、雨が強くなったり弱くなったりの繰り返しで終日降っていました。

第5エイド富士山資料館(97.8km)までは、比較的距離も短くゆるやかなコースでした。このエ
イドの手前では、すれ違いのコースがあり青木さん、高橋さんとすれ違いエールを交換することが
できた。第5エイドに到着すると、吐き気がピークに達しエイドの隅っこでゲーゲー言うてました。
ここでは、水ギョーザや、パンなどもあったのですが水ギョーザのスープを飲むだけで出発しよう
とエイド出口に向かいましたが、気分が悪いため、また休養テントに転がり込み約10分横になっ
てから出発しました。歩きながら進んで、しんどいなぁと思い振り返ると・・・あっ高原さん!着替え
て復活されたとのことで、すごく元気そうでした。

そこからは、また歩きながら第6エイド太郎坊(109.9km)を目指して歩いていきました。この頃
から、関門時間と区間のコースタイムを見ながら平地は早歩き、登りは頑張るという作戦で行こ
うと思いながら進んでいきました。それと、リタイヤのことも少しずつ頭によぎり始め・・・「あかん
絶対完走や!絶対あきらめへんぞ!!」と心の中で繰り返し繰り返し叫んでいました。太郎坊ま
での道のりはすごく厳しくドロドロで辛かったです。この区間で、26日12時にスタートしたSTYの
選手が追いついてきて、トップ選手のスピードとステップには驚かされました。そんなトップ選手の
中でAACメンバーの井上選手が10位から15位くらいでこられ、抜いていくときにはハイタッチを
し声をかけることもでき元気をいただきました。

なんとか太郎坊に到着すると、ここでも高原さん!マッサージを受けてられたらしいです・・・
さすが100マイラー!レースを楽しんでおられるなぁ!とうらやましかったです。高原さんが、「こ
の登りようがんばったな!」と声をかけてくださりうるっときてしまいました・・・。
第7エイドすばしり(120.5km)までは下りで10.6km。STYの選手やUTMFの選手も下りな
んでどんどん抜かれていきましたが、僕は走れずないのでマイペースで歩いて下って行きました。
そうするうちに日没になり、2日目のナイトステージが始まりました。遠くにエイドステーションの明
かりが見えてくると、なんだかホットした気持ちになります。

ここのエイドステーションでは雑煮やなめこ汁があるのですが、固形物が食べれないのでなめこ
汁をすすって出発しました。時間を見ると、関門までは2時間余裕があったので区間コースタイム
を確認して、次の第8エイド山中湖きらら(135.5km)まで5時間で行こうと思い出発。出発する
ときにかなり疲れた表情をしていたこともあるからか、一人のおじさんが「絶対最後まであきらめ
たらダメ!」と声をかけてくれました。なんかこの言葉がすごく心に響き、歩いていると涙がこぼ
れてきました。そこからは、今まで心のなかで叫んでいた言葉を声に出して、「絶対完走や!絶
対あきらめへんぞ!!」と連呼しながら、今まで一緒に辛い練習してきて一緒にレースを走って
いる仲間のことや応援してくれている仲間・家族の顔も思い浮かべながら「絶対に完走するぞ!」
と心に誓いました!

第8エイドに到着すると、装備チェックがありました。装備の総重量の計測(コース上すべての場
所において1kg以下になってはいけない。)カッパ上下、携帯電話、地図、サバイバルブランケット。
携帯電話のバッテリーが切れていて失格になった選手もいたそうです。その後、ベンチに座り込
み暖かい飲み物を飲みながら休んでいると、前で選手とサーポートしている人の会話が・・・・
既にUTMF700人以上がリタイヤしているとのこと。そうなると完走率50%行けへんなぁと思い
今年参加したレースを思い出した。
*比叡山インターナショナルトレイルラン・・・47%
*OSJ山中温泉トレイルレース・・・27%
またか・・・

厳しいレースばっかり参加してるなぁと思いながらも、山中温泉みたいに絶対リタイヤはするもの
かと思いながら出発しました。もうこの第8エイドを過ぎると、後は山3つや!と思いながらゴール
までのカウントダウンを始めました。しかし後半最大の難所の杓子山1597mが待っていました。
エイドを出て石割山1413mへの登りが始まりました。エイドでほとんど食べてないため、いつハ
ンガーノックになるか心配しながら急こう配の岩場などをロープを使いながら登っていった。
山頂近くには石割神社があり、完走祈願をして両手を合わしてから更に登った。しばらくすると、
第9エイド二十曲峠(141.7km)に到着した。ここのエイドにはお豆腐があったので、半分くらい
をゆっくりと食べてみたが胃の調子は相変わらず悪いため、隣のテントの救護所でお医者さんに
胃の不具合を訴え、薬をもらいベットで約10分ほど横になってから出発した。

ここから後半最大の難所の杓子山へのチャレンジが始まりました。前方を見ると、すごい岩場の
急斜面で選手が渋滞していました。ロープを使い、必死に登っていきました。登ったら少し下って、
また登る・・・杓子山の山頂はまだかまだかと思いながら進んでいきました。山頂に到着すると、
鐘がありカンカーンと鳴らしてから下りに入りました。ヤッター!これで後は最後の霜山(1302m)
だけや!!と思いながら下っていきましたが、この下りがすごく長くガスが出てきて視界も悪く辛
かったです。この頃から、次第に睡魔が襲ってくるようになりました。

第10エイド富士小学校(156.7km)までは、平坦な林道やロードも通るのですが、睡魔の影響
で林道に別荘みたいな建物や、葉っぱが人の顔に見えたり幻覚が見えるようになってきました。
歩きながら地図を見ながら、第10エイドからゴールまでは11.9km山一つだけ、時間を見ると
最終関門の午前11時まで6時間・・・よし!!完走できる!!と確信しました!!いろんな思い
が込み上げてきました。練習してきたこと、レース中辛かったこと、仲間のこと、家族のこと・・・
やっとここまでたどりついた!という喜びも・・・あと少しがんばろうと歩いていると第10エイドに
到着しました。

ここまで来ると、ボランティアの人からも「完走ですね!おめでとうございます!」という言葉もかけ
られるようになってきました。相変わらず、何も食べれないのでハンガーノックになって動けなくな
ってはどうしようもないと思い、持っていたジェルを水に溶かしてエネルギーを摂るようにしていき
ました。最後の霜山の登りは、最後の試練とも言える長い登りです。約600mを登っていくので
最後に摩耶山を登るという感じでしょうか・・・。かなり登ったなと思ったポイントでボランティアス
タッフがいて、「後登り半分です!」と・・・えぇまだ半分あるの??と思いながらも頑張って登って
行きました。階段、直登・・・辛かったです。

ガスで視界が悪いところで・・・熊や!と思い後ろずさりしていると後ろから来た選手に「どうしまし
た?」と言われ、また幻覚やとわかり恥ずかしくなりました。どうにか山頂をクリアしとぼとぼと下っ
ていると、後ろから赤いパンツの選手が抜いていきました。なんか見覚えあるなぁと思っていると、
「あっ高原さん!!」 また、ここで高原さんに会うことができました。そこからは、走れない僕に
付き合ってくれて歩きながら一緒にゴールを目指しました!

高原さんが、メールで多田さん、門田さんに9時30分ころゴールすると連絡してくれていました。
そのメールを千原さんも見てくれていて、ゴール手前のところで迎えてくれました。そして、ゴール
まであと少しというところには、多田さんと門田さんの姿が・・・ 思わず両手を挙げて仁王立ちし
てしまいました(笑) 最後のゴールゲートが見えてきたときは、やっと終わった!ゴールできたと
うれしくなりました。そして最後のビクトリーロード!高原さんと二人で両サイドの人たちにハイ
タッチしながらゴール!! 本当にうれしかったです!

高原さん、長いレース中何回も会うことができたので、最後まで気持ちを切らせることなくゴール
できました!ゴールまで一緒に歩いていただけて本当にありがとうございました!
ゴール後、完走したことを妻に伝えようと電話をしましたが、言葉になりませんでした・・・
大会に関わられた関係者、ボランティア、応援いただいたみなさま、家族、一緒にレースに臨んだ
仲間みんなに感謝します。本当にありがとうございました!!
これからもAACの一員としてがんばっていきたいと思います!!
ゴールタイム 43時間32分21秒   478位/1409人中   完走率41.5%
(大会開催日:2015・9・25~27)

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