フルマラソン完走後でもダメージを残さない食事と身体のケア


肝臓の働き
マラソンを走った直後の身体はエネルギーが不足していて、脱水と空腹に近い状態だと言います。
この状態のときに一気にアルコールを摂取してしまいますと血中アルコール度数が高くなり、酔い
が早くなったり、悪酔いに繋がったり、場合によっては急性アルコール中毒を引き起こす可能性が
あります。
ここで、特に知っておきたいのが肝臓の働きです。肝臓には大きな3つの働きがあります。
・ランニングで必要なエネルギー(グリコーゲン)を生み出す工場
・アルコール分解(解毒)する機能
・痛めた筋肉を修復するメンテナンスステーション

ランニング中はグリコーゲンを生成し、工場ラインがフル稼働状態となります。そして、ランニン
グ直後からはメンテナンスステーションに切り替わります。ところが、このタイミングでアルコー
ルを摂取してしまうと、アルコール分解を優先してしまうのです。
つまり、回復が後回しになってしまいます。
結果、回復を遅らせてしまい、筋肉痛を促進させ、さらに、故障の原因を作り出し、免疫力をも
下げてしまうのです。
適切なランニング後のビールの飲み方
ランニングの後のアルコールはダメなのかというと、適切なタイミングと量を守れば、お酒=悪い
ということでもないようです。そのルールをいくつかご紹介させて頂きます。
1.アルコールの前に必ず十分な水分補給をする。
2.着替えなどを先に済ませて1時間以上の時間をあけてから飲む
3.必ず食べ物と一緒に飲む
4.適量におさえる
5.大会前でも無理に我慢して断酒しない
ランニング後に食べる最適な食事
運動後の食事は大変重要です。
失われた栄養素を摂取し、傷ついた筋肉に栄養を与えることで、筋肉の修復の手助けを素早く
行い早い回復を促します。
*運動後30分以内
内臓機能が低下している運動直後(30分以内)は、栄養価が高く栄養価が高く消化吸収の良い
食べ物を摂ると良いと言われます。
例えば、牛乳、豆乳、果汁100%ジュース、バナナなどの糖質が多い果物、ビタミンやクエン酸が
含まれる柑橘類、プロテイン、液体もしくはゼリー状のスポーツドリンク、栄養補助食品など身体
がダメージを受けている状態でも素早く栄養補給できるものを摂取します。
*運動後30~2時間以内
内臓機能が落ちついてきたら(30分~1時間程度)、タンパク質、糖質(炭水化物)、ビタミン・
ミネラルを中心に、栄養バランスのとれた食事をよく噛んでゆっくりと食べます。
*翌日以降の食事
運動強度と回復の個人差があるので、胃腸の調子を見極めた上で、食事のメニューを考えると
良いです。基本的には消化の良いものを心掛け、バランスの良い食事が一番です。
引き続き、回復を促す良質なタンパク質と、ビタミンB群、アミノ酸を意識して摂取すると良い
です。
*レース直後から数日後の身体のケア
レース直後や翌日などに自己流のマッサージを行うのはお勧めしません。筋線維が壊れている
状態での直接的な治療行為は筋肉痛をより痛めてしまう可能性があります。筋肉の回復に努め
るためにプロの手を借りたり、休息して栄養摂取を十分にしてください。
筋線維が壊れている状態で必要なのは筋線維の修復です。血行促進が期待出来るマッサージ
や鍼灸は修復機能を賦活することが期待されています。

*内臓疲労の状態
レース後は筋肉だけでなく内臓も激しくダメージを受けています。内臓の疲れは目で見ることが
できないので、分かりにくいものですが、次のような症状が続く場合は、内臓疲労を起こしてい
る可能性があります。
・顔や手足がむくむ
・食欲がない。胃もたれを起こす
・体がだるく、やる気が起きない
・寝ても疲れが取れない
・下痢のようにお腹の調子が悪い


*筋肉のケアは14日間
マラソンランナーを調査した研究によると、筋肉の炎症や筋線維が回復するまでにフルマラソン後
14日間かかるそうです。
これは、レース後の14日間は完全に回復に当て、走力アップを目的としたランは控えることをお勧
めします。
まとめ
*レース直後
・水分補給と栄養価が高く消化吸収の良い食べ物を摂る
・汗冷えに気を付け、アイシングと入浴、睡眠をしっかり取る
*レース1~2日後
・完全休養(出来る限りカラダを休める)
・ゆっくり入浴し、よくストレッチを行う
・免疫力も回復を早めるフルーツ、筋肉回復を助ける炭水化物、タンパク質を取る
・軽いマッサージなどお勧め
*レース3~7日後
・走ったとしても、距離は3~6キロ程度が望ましい
・やや強めのマッサージを行っても良い
・バランスの良い食事を心掛ける
・あくまでも脚の血流を促進するためであり、ペースはゆっくり
*レース8~14日後
・低強度~中強程度のランニングをする
・レース後の痛みなどが引かない場合は、専門医の診察を受ける
・まだ回復期だということを意識した生活を送る
・焦らずにゆっくりと元のトレーニングに戻していく
フルマラソン完走後の身体へのダメージ、筋肉、内臓、メンタルに与えるインパクトは大きいので、
きちんと回復させる必要があります。
人間の身体作り出しているのは「食事」です。正しいい知識と適切な判断をして、ケアを行って下
さい。

容と健康 Hiroe 鍼灸サロン&スクールVoce
院長 新開 弘枝 dr.hiroe@gmail.com
専門学校 非常勤講師
ひょうご仕事と生活センター 健康経営専門講師
薬膳教室主宰
スポーツライフの3要素
アスリートがより強くなるためには、
「運動(トレーニング)」に見合った「食事(栄養)」と「睡眠(休養)」
をとることが不可欠。
普段の食事や必ず摂りたい栄養素、
効率の良い睡眠と食事の関係など、
アスリートのカラダのケアについてお伝えします。
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