
特集第7号(連載その2) 2006年9月11日
宗政 義仁
【挨拶について】
ランナーの皆さん、今回はランナーのマナー「挨拶」について考えてみたいと思います。
家庭であれば、朝起きてまず家族に「おはようございます!」と声をかけるのが自然な流れです。外に出れば、ご近所の方や職場の同僚と挨拶を交わすでしょう。日常の中で当たり前のように行われているこの「挨拶」で、一日が気持ちよく始まります。
スポーツの世界でも、挨拶はとても大切な行動です。試合の開始や終了時、仲間同士、対戦相手に敬意を表して交わされる挨拶は、もはや儀式的な意味合いすら持ち、絶対に欠かせないものです。団体競技はもちろん、個人競技でもそれは同じです。
登山やハイキングを例に挙げてみましょう。登りが優先されるという暗黙のマナーと共に、すれ違う時には自然と「おはよう!」「こんにちは!」と挨拶を交わします。見ず知らずの人同士でも、そこには一体感や仲間意識が感じられるものです。
では、私たちランナーはどうでしょうか?
残念ながら、多くのランナーは無言で走っています。誰かに抜かれても、ただ黙って去っていく…。もちろん、話せないほど息が上がっているわけではないでしょう。むしろ、その時にかけてもらうたった一言が、どれほど嬉しく、心が温まるものか。
なぜ、その一言が出ないのでしょうか?
多くのランナーが下を向き、足元ばかりを見ながら黙々と走っています。見上げれば、空には雲が浮かび、周囲には四季折々の風景が広がっています。公園やランニングコースでは、子どもが遊び、犬と散歩する人々もいます。なぜその美しい光景に目を向けず、黙って走るのでしょうか。
私の少ない海外経験の中で感動したのが、ニュージーランドです。あちらでは、男女問わず多くの人が「Hi!」「Good morning!」と声をかけ合い、笑顔や手を挙げて挨拶を交わしていました。とても気持ちがよく、大きなカルチャーショックを受けたのを覚えています。
もちろん、歩いている人や自転車にまで挨拶しなさいというわけではありません。ただ、同じスポーツを楽しむランナー同士なのに、なぜ挨拶ひとつできないのでしょうか。
挨拶から生まれる清々しさや一体感は、想像以上に心を豊かにしてくれます。
この小さな行動を、ぜひ皆さんの意識の中に取り入れてみてください。そして、自らがまず実践すること。きっと、気持ちの良いランニングの時間が、さらに充実したものになるはずです。
…まずは、やってみよう!…