
第563号
芦屋浜浜風カヌーアスロン、念願の初優勝!
2016年5月28日
奈良市在住
栗田 智之氏
5月15日に開催された芦屋浜浜風カヌーアスロン、ロングの部男子で、念願の初優勝
いたしました栗田智之と申します。AACの会員ではないのですが、このたびの優勝で
宗政会長にお声掛けいただきましたので投稿させていただきます。
まず自己紹介から。私は大阪市内の病院で形成外科医をしている47歳です。中高は
水泳部、大学はボート部で、水に親しむ学生生活を送りました。社会人になってから、
趣味でスノーボードやボウリングをするくらいで、これといったスポーツはしてこなかった
のですが、職場の同僚の勧めでエントリーした2012年大阪マラソン当選をきっかけにマ
ラソンにはまり、サブスリーも複数回達成できました。自己ベストは2:54:40 (2015奈良)
で、毎年自己ベストを更新できているのが自慢です。職場のランチーム(RUN@大阪成
人病)のキャプテンをしておりますが、不規則な勤務のメンバーが多いため、決まった
練習会はほとんどできず、みんなで誘い合わせて週末にロング走をしたり、山に登った
り、大会に参加したりというのが主な活動です。
芦屋浜浜風カヌーアスロン大会には、今回で4年連続4回目の出場になります。ランチ
ームのメンバーも大好きな大会で、誘い合って年々参加者を増やし、今回は総勢18名
の参加となりました。
私の初挑戦は2013年ミドルの部でした。ボートをやっていたので、カヌーは楽勝だろう
となめてかかって参加した練習会では、クルクル回るばかりで全然前に進まないカヌー
の難しさに衝撃を受け、見事に撃沈しました。大会本番でも、ランで稼いだ貯金をカヌー
であっというまに使い果たし、上位の選手からは大きく遅れる結果となりました。
2014年も大きな進歩なく大会を終えましたが、2015年の大会前の練習会で運命の出
会いがありました。明らかに他の選手とは違う異次元の速さ、カヌーコントロールをこな
す端村氏でした。最初はこっそり技を盗もうと後ろをつけたりしていたのですが、我慢で
きず声をかけさせていただきました。聞けばカヌーポロという競技の選手とのこと。
ありがたいことに親身の指導をしていただき、一回の練習会で私のカヌーは明らかに
変わりました。一番のポイントは、脚の力を使うことでした。腕の力に頼るとすぐ疲れる
ので、腕に頼らずに、固定された脚でバランスをとりながら、足を蹴ってパドルに力を伝
えることでした。なかなか言葉にするのは難しいのですが、結局は体幹の力を使うイメ
ージが重要であることに気づかされたのです。これによってカヌーの方向をだいたいコ
ントロールできるようになり、大会ではミドルの部男子で、ミドルの絶対王者熊谷氏
(今年まで4年連続優勝)に次ぐ準優勝を達成しました。そしてカヌー魔神(と呼ばせてい
ただいています)端村氏は、ロングの部男子で見事優勝され、まさにリスペクト、神様仏
様端村様の思いでした。
そして2016年、エントリーが始まると、ランチームの仲間と誘い合わせてエントリーをす
ることにしたのですが、問題はどの部門にエントリーするか。絶対王者熊谷氏に挑むの
か、カヌー魔神端村氏に挑むのか。熊谷氏がロングにエントリーするかも・・・。結局ロン
グの部を選びました。大会当日まで誰と対決になるかわからないのが、この大会の醍
醐味でもあります。
ランチームの仲間とカヌー練習は3回やりました。3回目は大会前日の公式練習会、そ
こにカヌー指導担当として現れたのは、カヌー魔神端村氏でした。昨年優勝者は招待
選手となりますが、やはりロングにエントリーされていました。カヌーの師匠ではあります
が、初の直接対決を翌日に控え、お互いの健闘を誓いあいました。そして水上での練
習会。今年もカヌー魔神の速さに惚れ直しながらも、なにかさらなるコツをつかもうと指
導を乞いました。腕の使い方のポイントとして、押す腕を重視、腕の運び方など教えてい
ただいていたのですが、調子に乗ってると見事に空振り、転覆してしまいました。そばに
いた端村氏に救助していただき、いったんはカヌーに戻れたのですが、水が入ったカヌ
ーのバランスを取る力は私にはなく、再び転覆。なんと端村氏のカヌーにつかまって岸
まで曳航されることになりました。水の入ったカヌーとおっさん一人を引っ張るパワー、
脱帽でした。端村さん、本当にあのときはありがとうございました。
そしていよいよ大会当日。風のない青空が広がる絶好のコンディションです。時差スタ
ートなのでロングの部は最初にスタートします。ショートの部に参加のランチームの仲間
たちがスタートから応援にかけつけてくれました。
第1ラン(7.5キロ)、ここで大きくリードすることが師匠超えの絶対条件です。キロ4分ちょ
っとの余裕あるペースでいくつもりでしたが、ついペースアップしてしまい、29分台で予
定より心拍が上がった状態でトップで第一ランを終えました。折り返しで後続の選手との
差はある程度把握できるのですが、安全圏はありません。
カヌー(5キロ)はスムースなスタートが切れましたが、練習でも漕いだことのない未知の
距離です。腕を使いすぎないように意識するのですが、第一ランで上がった心拍が、全
身の筋肉の疲労感に拍車をかけます。2キロ地点くらいで、腕の疲労感がピークに達し、
このまま5キロ漕ぎ切れるのだろうかと不安になります。続々と後続の選手とすれ違い、
その中にはもちろんカヌー魔神の姿もあります。とにかく漕ぎきることが重要だと思い直
し、岸からの仲間の熱い声援を力に、少し漕ぐピッチを落としながらなんとか前に進みま
す。4キロ地点の折り返しで、まさに神速で追いついてきたカヌー魔神に、インから一瞬
で抜き去られました。当然追いつく力はなく、残り1キロはどんどん離れていくカヌー魔神
の背中に追いすがりながら、地獄の苦しみでした。それでも完全失速せず、なんとかマ
イペースで漕ぎ切れたのは、カヌー魔神の教えと、岸からの仲間の応援のおかげです。
カヌーを降りて、全身フラフラ、両脚ガクガク状態で第2ラン(7.5キロ)に入りますが、カヌ
ー魔神の背中はまだ見えません。徐々に自分のペースを取り戻し、ついにカヌー魔神の
背中をとらえ、再びトップに立つことができました。仲間に迎えられてトップでゴールした
時の嬉しさは今までに味わったことがないものでした。
AAC主催のこの大会、レースとしてユニークなのはもちろんですが、心のこもった運営、
スタッフの皆様の大会を盛り上げようという心意気、レース後のお弁当やじゃんけん大
会まで、みんなが笑顔になれる本当に素晴らしい大会だと思います。これからも仲間と
ともに参加を続け、宗政会長はじめ年齢を感じさせないレジェンドの方々にいつかは追
いつきたいと思います。スタッフの皆様、大会出場の皆様、応援してくれたランチームの
仲間たち、そしてカヌー魔神端村さんに心より感謝いたします。
長文を読んでいただいた皆様に、最後にこの場を借りて、チャリティーランナーとしてエ
ントリーしている今年の大阪マラソンのチャリティーへのご協力をお願いします。がん患
者さんのサポートをする団体へのご寄付のお願いです。一人でも多くの方のご賛同お
待ちしております。サイトの信頼性に不安のある方は、大阪マラソンのホームページか
ら探してください。http://japangiving.jp/c/13810?event_id=85
走る形成外科医が皆様の応援を力に、サブスリーで大阪マラソンを走り、がん患者さん
を応援します。
(大会開催日:2016・5・15)