
第657号
大阪城から名古屋城へ200kmの旅!
(SENGOQジャーニーラン)
2018年6月29日
AAC会員
久野 淳子氏
「中国大返し」をご存じだろうか? 本能寺の変を知った秀吉が、信長の命で毛利家
相手に戦をかけていた岡山の備中高松城から京都山崎へ取って返し光秀を討った、
10日間の軍行。
一年前、その200kmを自分たちで走破しようとするランニンググループの存在を知っ
た。AACにもいますよね、300kmとか500kmとか、途方もない距離のレースに出る人
たち。長い間、自分は100kmのウルトラマラソンが限界だし、そもそも寝ないで走る
なんてありえないし。と、一歩(いや、百歩くらい?)離れた気持ちで眺めていた。
なのに、この中国大返しランを知った時、何かが心の中で共鳴してしまった。
その後、この超ウルトラ好きな人たちの活動に入れてもらいながら、一方ではAACの
超ロング第一人者の原さんに、マメイチ(小豆島1周100km)やアワイチ(淡路島1週
150km)で夜間走をエスコートしてもらい、更に自転車競技のブルベ400kmの夜間走
で屋外仮眠の経験をしました。
そして、今年の第2回中国大返し。今回は大返しのルートを名古屋城まで延長し400
kmとしたものと、大阪城から名古屋城までの200kmの、合計3ルートで同時開催さ
れました。 私は大阪城から名古屋城まで200kmに参加。 金曜夜8時にスタート。
ブルベ400kmで一緒に走ってくれた仲間の見送りを受け、まず目指すは30キロ先の
山崎CP(チェックポイント・ここで写真を撮って通過証明にする)。
このイベントは基本的にサポート無し。とは言っても、仲間ががんばっているのを放っ
ておけない人たちが善意のエイドを設営してくれる。ここ山崎は、前日昼に岡山をス
タートした大返しのゴールでもあり、カレー、そうめんを振舞われた。その前、高槻の
淀川河川敷堤防でも、すいか、メロン、ビール、等を用意して待ってくれていた人が。
先の地震で自分のお家も大変やのに、ほんとにありがたいことです。
その後、真っ暗な桃山城、京都タワー、本能寺跡、とCPをクリア。蹴上に向かう頃、
土曜日の夜が明けた。びわ湖に出た時はかなりテンションが上がりました。
近江大橋近くのマクドナルドで補給と仮眠20分。公園の水呑場で歯磨き。守山を過ぎ、
八幡のファミリーマートが100キロ関門。関門では補給食を買い、レシートの店名、時
刻が見えるように写真を撮ったものが、関門通過証明。この辺りから雨が降り出す。
安土城CPはもはや土砂降り。だが、原さんに連れられたマメイチが雨降りだったこと
もあり、抵抗はない。むしろマメイチで教わった雨対策を試せることがうれしい。だが、
土砂降りの中、歩道のない道を一人で走ってる様子は世間ではやはり異常なのか
(笑)、110番通報があったらしく、パトカーに呼び止められて職務質問される。
お巡りさんには、かなり心配されました。
スタートから19時間、彦根城CPは目前だけど、さすがに眠い。スマホでネットカフェを
見つけて入店。2時間滞在のうち1時間半睡眠。雨もちょうど上がり彦根城CPクリア
の後、関ヶ原を目指す。 米原駅で日暮。ここからの国道21号線も歩道途切れ途切
れ、そりゃあこんな道を歩きたがる人間がいるなんて国土交通省も想定外だろう。
スピードの出ている車はかなり怖い。だがこっちも怖いけど、ヘッデン(頭に着けるラ
イト)着けて走ってる人間を見たドライバーはもっとビビるやろな。また通報されたら
どないしよ。などと考えながら進む。
もうすぐ関ヶ原古戦場、と思ってたら突然エイド出現!久しぶりに人と会うことが、とて
もうれしい。 このエイドも大阪から駆けつけてくれた仲間の好意。食事を頂き、1時間
ほど仮眠させてもらい、いよいよ今回のクライマックス関ヶ原古戦場!!!
だが、深夜1時、、、1人でも行くつもりだったけど、エイドで居合わせたランナーから
の「一緒に行きましょう」との申し出をありがたく受け、正直助かりました。 結構な坂
を恐る恐る上り、変なもの写りませんよーに!と念じながら数枚の写真。首塚とか、
まじビビるし。 その後関ヶ原のファミマで150キロ関門通過。
そして、残り50キロはいくら頑張っても進まない区間。日曜日の日中は暑くなるはず
やから、夜のうちに少しでも進んでおきたい。真っ暗な道を走るが、やはり眠い。
ショッピングモールの駐車場を見つけ、本能に訴えるものがあったので奥へ。やはり
ベンチがあった。少し雨も降ってきたけど、屋根付きなので、ベンチ泊1時間。目覚め
るとうっすら日曜日の夜明け、雨も止んだ。
いつも新幹線から見えるパナソニックのデカいパネルを目前に見て、安八の湧水汲
んで、揖斐川、長良川、木曽川を渡る。この頃から暑くなる。 と思ってたら、関ヶ原
エイドの人達が移動してドリンクエイドを出してくれてる。その機動力にとにかく驚きと
感謝。 でも、清洲城CPの遠いこと。 日も高くなり、今年の暑熱順化がまだの身体に
は、かなりキツイ。歩きを入れながら、コンビニピットインの回数も増える。やっとこさ
清洲城CPをクリアし、ゴールまであと6キロ。 でも、もう走れない。乾燥重量2.7㎏+
ドリンク重量のリュックが200kmの間に膝に与えるダメージは大きい。
「ここからは歩くのみ」と決め、ジリジリ照りつけるコンクリートジャングルを、コンビニ
避難織り交ぜながら、凍ったペットボトルドリンクを命綱に。
そして、ついに名古屋城!、、ゴールはどこ、、? ここまで、支給された地図データの
おかげでコースミス無しできたのに、最後に入口をミスり、ロスト。公園内をウロウロ。
その後やっとこさゴールを見つけて完走ー\(^-^)/
楽しい文言の完走証と、今までで一番旨いビール、幸せ~(^^)
3日ぶりにお風呂に入り、原始人から現代人に戻ってから、近鉄電車でたった2時間
で大阪着。
今回、距離も2晩越えも未知の領域で不安だったけど、ベテランさん達のアドバイスと、
エイドに尽力してくれたメンバーと、共に走ったメンバーに支えられて走りきれました。
この感謝を一体どんな言葉で伝えたらいいのだろう。
得たもの。 超ウルトラランナーの仲間入り。
相互扶助の精神。
私の身体は200kmまでしか保たない、という現状の確認。
代償。 10kmジョグでバテバテになるダーリンとの距離感の乖離(笑)
足の親指の爪が死亡。
膝が痛い。
旅ランは本当に楽しいですね。
開催日:2018.6.22~24
時 間;41時間51分
順 位:同時ゴールだったので3・4着らしい
(順位なんて、正式に記録を取るつもりもない・笑)