第738号   ツール・ド・フランス(TdF)観戦記!



第738号
ツール・ド・フランス(TdF)観戦記!
2020年9月27日
AACフランス支部会員
澤 直樹氏

AACフランス支部からの報告です。昨年7月にフランス南部(イタリアに近い側)に移住し、
今年に入ってぼちぼちトライアスロン大会に参加しようか思い、9月のアイアンマンニース
70.3に申し込んでいました。フランスは3月中旬から5月まで外出制限となり、オフィス
での勤務が必要な場合の出勤、買い物、1時間程度の運動(それも家から1キロ以内)の
外出以外は罰金を取られるという状況でした。その後、外出は徐々に解除され、最初は
自分の住んでいる県のなか、次にフランス国内、さらにEU圏内はOKとなりましたが、ス
ポーツイベントの開催はなかなか難しく、ニース70.3は結局、キャンセルとなりました。

一方、徐々にプロスポーツは開催されるようになり、サッカー、ラグビー(ラグビーは最
初はラック・モールは禁止、みたいでした)、8月にはようやく自転車レースも再開されま
した。世界の3大スポーツイベントの1つに数えられるツール・ド・フランス(TdF)は例
年7月のバカンスシーズンに開催されますが、今年は8月末~9月に開催時期が変更と
なり、夏場にコロナ感染ペースが一旦落ち着いたおかげで、8月末にスタートし、9/20に
無事にゴールを迎えました。TdFについてあまり知らないという方はこちらをどうぞ!
(ここをクリック)

私は7、8月のバカンスシーズンは休まず、TdF観戦にあわせて休みをとることにしてい
たので、8月末からのコロナ第2波にはらはらしましたが、大丈夫でした。(この記事を
書いている9/24時点の情報では9/25から一部の地域ではレストラン・バーの営業停止、
10人以上の集会禁止などが始まるらしい・・・)

自転車ロードレースは出場している選手全員が1位を目指しているわけではなく、チー
ムで戦い、チームのエースを勝たせる競技です。(実は競輪も似たようなところがあり、
決勝に向けて予選・準決でいかに仲間(同じ地域の選手同士など)を勝ち抜かせるかが
大事で、そのためにレースでの勝ちを捨てて仲間のために風よけになったり、ライバル
をブロックしながら走ります。)TdFの場合、1チーム8人、21チームが参加し、3週間
21ステージという長丁場を戦います。通常、各チームに1人のエースがいて、その他の
7人はアシストと呼ばれます。エースはアシストに守られ、できるだけ無駄な疲労を避け、
ライバルチームのエース同士の争いに集中します。3000km以上の距離を走った合計
時間で秒差・分差の世界なので、一瞬たりとも気を抜けません。一方、アシスト選手た
ちは日々のステージのなかで様々な形でエースをサポートするわけですが、毎日のレ
ースを必ず制限時間内で完走しないと、その選手はリタイアとなるので 、これはこれで
大変で、アシストが終わった後もあまり気の抜けた走りはできません。

TdFをはじめ、ヨーロッパの自転車ロードレースはほとんどの場合、町から町に移動す
るワンウェイコースです。つまり、自転車レース観戦はそのコース上のどこか1カ所でし
か見ることができません。168人の選手が通過するのは数分から数十分、当然、レース
全体が見られるわけではありません。それでも、多くの観客がコース上に集まり、何時
間も選手が来るのを待って、その一瞬に大声で選手を応援します。上位争いをしてい
るエース達、お気に入りの選手、そしてその日の仕事を終えて制限時間内ゴールを目
指すアシスト達。TdFはワールドツアー上位のチームしか出場できないので、約1000人
しかいないプロ自転車選手のトップ中のトップ168人ですから、生でそのスーパースター
達の走りを見ることができるだけでも大興奮なのです。

私は今年は第3、第16,17,18ステージを観戦してきました。第3はゴール前、第16は
勝負どころの山岳ポイント、第17は今年一番厳しい山岳ゴールのゴール手前3キロ地点、
第17はスタート地点です。基本的に近くまで車で行って、徒歩または自転車で観戦ポイ
ントに向かいます。3時間くらい前には到着し、あとはひたすら待ちます。そして選手が
来たら、全力で応援です。(実際は応援したい気持ちと写真も撮りたい気持ちの葛藤で
すが) 自転車ロードレースはとても過酷なスポーツで、それを走るプロ選手達は最高
に格好良く、生で観戦したその姿は子供の頃にTVで見た憧れの選手達の姿に重なり、
いつまでも自転車に乗る気持ちをかきたたせてくれます。 まだまだ、TdF観戦は素人で
観戦ポイント選びはまだ改善の余地がありますが、もうしばらくはフランスにいるので
来年、再来年もまた見に行こうと思います。

ちなみに、レースは日本でも放送されているので、友人に観戦ポイントを伝えて、TVに
自分が映るかどうか、なんてことも少し楽しみにしています。また、南フランスは自転
車乗りには天国のような場所です。TdF観戦、アルプスの峠制覇など、興味があればご
連絡ください。
(観戦日:8月31日と9月15日~17日)

写真① 第17ステージ:今年のツール総合争いをした3選手です。左から総合優勝した
ポガチャル(若干21歳)、総合3位のリッチーポート(出場15回目にして
悲願の表彰台)、惜しくも優勝を逃したログリッチ(元スキージャンプ選手
という異色の経歴)

写真② 第18ステージのスタート前

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